「絶対、許せない」と泣いた後輩へ、
私が伝えた"子どもに見せたい夫婦のかたち"
幸せに過ごしていた後輩夫婦。
ある日、旦那さまの隠していた失敗が発覚した。
腹立たしい思いが収まらない彼女から、私の元に連絡が入ったのは、そんな夜のことでした。
後輩のはなし。
結婚して、ずっと幸せに過ごしていました。
子どもも生まれて、毎日は大変だけど、楽しい。
大変だけど、でもそれは幸せなんだと、
温かく感じながら過ごしていた彼女。
そんなある日
旦那さまが、なんの相談もなく、
お金を投資につぎ込んでしまっていた。
結果、相当な額のお金を失っていたことを、
愛する旦那の告白で、知ることとなりました。
子どもが生まれたばかりで、大変ながらも幸せだったのに。
後輩の怒りは、悲しみを抱えて、
どうしようもなく、膨れ上がっていきました。
そして、旦那様を問い詰めてしまった……。
旦那さまの本当の気持ち
旦那さまは、奥さんの実家で暮らす"お婿様"でした。
生まれてきた子どもと、奥さん、そして奥さんのご家族を──
みんなを、幸せにしたかった。
だから、なんとかお金を増やしたい。
その一心で──
「自分も、できるかも!」と甘くささやく情報が、
彼を走らせた。
そして、失敗した。
やるせない怒りを抱えた後輩から、私に
自分の気持ちをコントロールするのがやっとの後輩から、
私のところに連絡が入りました。
一連の話を、全て聞きました。
そのすべてを受け止め、私はこう話しました。
あなたに相談がなかったことは、
疑ったと思うし、
自分は旦那の何なんだろうって、
悲しみを感じたと思う。
それが、怒りに代わってしまった。
うん!!!
そりゃそう!!
だってね、
内緒で大きなお金を動かして、しかも失敗したんだから。
でも、ちょっとだけ聞いてね。
旦那さんの気持ちのほうも、一緒に見てみない?
旦那さんは、方法を間違えただけ
旦那さんは、方法を間違えてしまっただけなんじゃないかな。
守りたかったから。
家族の幸せを、真剣に考えていた。
それは、ちがうかな?
後輩は、黙って聞いてくれていました。
私が一番、願うこと
そして、私が一番願うのは──
そんな風に、お互いを大切にできない夫婦の姿を、
どうか、愛する子どもには見せてほしくない。
夫婦といえど、もとは他人。
間違いだって、数えきれないほど、たくさんあるよね。
そんなとき、お互いを理解しあう夫婦の姿を見て育った子は──
きっと、こう学ぶの。
「自分も、お父さんお母さんみたいに、
山あり谷ありでも、お互いを大切に支えあっていける存在でいたら、
きっと心は、いつも幸せだな」って。
だから、怒っていいんだよ。
全然、怒っていい。
そのあと、理解しあいながら解決していく姿を、
子どもに見せてあげてほしい。
今回の失敗は、ちょぉーーーーーっと、お高いけどね。
でも、大切な勉強代ね。
いろんなことを乗り越えていく夫婦の姿こそが、
子どもの見本になると、私は思うんだ。
後輩が、こぼした言葉
後輩は、ふっと落ち着いて、ぽつりと言いました。
「そうだね。
頭ごなしに否定した私は、確かに子どもに見せたい姿ではない。」
「愛しているなら、なおさらだった。」
その言葉を聞いて、私もホッとしました。
そして、その後
後日、後輩は、旦那さまと子どもを連れて、私のところに遊びに来てくれました。
仲良い姿を、ちゃんと見せてくれて。
もちろん、旦那さまにも、私はこう伝えました。
「軽はずみに情報に踊らされて手を付けたあなたの考えは、ちょっと甘い。
でも、家族を守りたかった気持ちは、間違えなかった。
私の大切な後輩だから、
きっとあなたも悩んだ末の行動だったと、
その家族に対する愛情を、信じるね。」
後輩は、笑って言ってくれました。
「ありがとう。
恥ずかしい話だけど、話せてよかった。」
「お金は、また頑張って、夫婦で稼ぐ!」
あなたへの問いかけ
大切な人が、思いがけない間違いをしたとき。
怒っていいんです。
傷ついた気持ちを、ちゃんと感じていい。
でも、ほんの少しだけ──
その人が「何を守ろうとしていたか」を、想像してみてほしい。
── 怒っていい。けど、そのあと、どう過ごす?
子どもは、結果だけを見ているわけじゃない。
お父さんとお母さんが、どう間違いを乗り越えていくか。
その背中を、ずっと見ています。
間違わない夫婦じゃなくて、
間違っても、ちゃんと向き合える夫婦。
そんな姿が、子どもにとっての一番の見本になるんじゃないかな。
── あなたの家族にも、温かい時間がたくさん訪れますように。