素敵な味
── 梅干しのはなし

塩がガツンと効いた、ザ・梅干し。
見た目はふわふわなのに、食べたらだまされる。
そんな梅干しを、いただきました。

梅干しの、はなし。

梅干しを、もらいました。

めちゃくちゃ塩が効いた、ザ・梅干し。

趣味でもなんでもなく、
「せっかく梅をもらったから、もったいないし」と、作った梅干し。

夏前に、その人が梅干しを作っていることを知って、
趣味かと思っていたけど。(笑)

干して、漬けて、また干して

子どもの頃、田舎の親戚が作っているのは何度も見て知っていたけど。
実際の過程を知るのは、初めてでした。

干して、漬けて、また干して。
手間も時間も、かかる。

作っている本人は「ただ漬けるだけでしょ」と、
簡単にこなしていたけれど。

知らない私には、小難しい。

だって、干し加減とかさ。
漬け加減とか、あるじゃない。

なるほど、ふんふん。

できていく過程も教えてもらって、
それはそれで、楽しかったのです。

時々「柔いな」と、
何やらつぶれた梅の写真も届いたりして。

そうして、手に取った梅干し

夏の初めから始まって、もう夏も終わる頃でした。

とってもきれいな色をした梅干しが、
ビンの中で身を寄せ合っています。

お箸で、少しつまんでみました。
やわらかい身が、ちょうど味見程度つまめた。

口に入れると──

んーーーーーーーーー! しょっぱい。

ガツンとする味。

見た目はふわふわしてるのに、食べたらだまされる。

「存在感すごいな…」

そう感じる梅干しでした。

でもね、これが効くんです

残暑がまだまだこれからの時期で、朝から暑い。

そんな時にこの梅干しを食べると、元気になる。
何より、ご飯が美味しい。

暑さで参った時、この梅干しの乗ったご飯を食べる。
一気に、食欲が出る。

作った本人は、そんなに気合を入れているようには見えなかったけど。
出来上がった梅干しは、気合どころの話じゃない。

食が進んで、お茶も当然進んで。
夏の偏った食事を、一旦リセットしてくれるような梅干しでした。

思い出の中の、梅干し

そんな梅干しを食べたのは、その昔。

農家のおばあちゃんが、せっせと作った梅干しを食べた時。

あの梅干しはしょっぱかったけど、美味しかったなぁと、
今でも記憶に残っていました。

そんな梅干しに、今年また出会った。

梅干しも数々あるけれど、
思い出に残る味は、少ない。

「せっかくだから」の、味

せっかく育てた梅だからと、
腰を曲げて作ったおばあちゃんの梅も。

せっかくもらった梅だから、もったいないでしょと、
作った梅も。

どうやら──
機械では出せない、人の思いが詰まった、
素敵な味のようです。

そろそろ涼しくなってきた、この頃。

── さて、今度は梅茶漬けにしていただこうかしらね。

nakamurayamama

← 駆け込み庵レターの一覧へ